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サステナブルとSDGsの意味は?持続可能な社会に向けて達成したい目標

カテゴリー: コラム 投稿日:2022.06.17 / 最終更新日:2024.05.07
sanyoAdmin

執筆者山陽製紙

サステナブルとSDGsの意味

サステナブルとSDGsという言葉はよく一緒に使われていますが、それらは一般的に地球環境を考えるための言葉や環境に配慮するための言葉であるという印象が強いかもしれません。

地球の限りある資源を有効に使い、次の世代まで豊かな暮らしを残していくことがサステナブルで、SDGsは、その目的を達成するための目標であると言えますが、実際には環境に限らずさまざまな分野で使われる言葉です。

自然の恵みを享受して紙づくりを行っている山陽製紙では、いち早くサステナブルな取り組みを始め、循環型社会に貢献するよう努めてきました。そこで私たちの活動を例に挙げながら、サステナブルとSDGsの意味や違いをご紹介します。

サステナブルとは

サステナブルとは

「サステナブル」(sustainable)とは、「sustain:持続する」と「able:〜できる」からなる言葉で、持続することができる、つまり、「持続可能な」「継続していける」という意味になります。

サステナブルな環境、社会、経済といったように、サステナブルはさまざまな分野で使われる言葉です。

環境であれば、地球の限りある資源を有効に使い、将来に渡って持続可能な自然を残そう、という意味になりますし、社会であれば、すべての人々の健康が守られ、適切な労働環境が確保されること、教育やジェンダーなど人間社会の文明が持続可能であることを意味します。

また経済では、環境や社会に配慮した経済活動を行うこと、人権や貧困などの問題に取り組むビジネスモデルを実践することなどがサステナブルであると言えます。

山陽製紙では、資源として使った地球の財産を守り、再生させることで、サステナブルな社会に貢献したいと考えています。

サステナブルが注目される背景

人類は経済成長と引き換えに、多くの地球の資源を犠牲にしてきました。その結果、森林伐採や水質汚染が進み、温暖化に伴うさまざまな災害が起きるようになってきました。

このまま目先の利益を追求して環境を破壊していけば、子ども達や未来の世代まで豊かな資源を残すことは不可能です。今の意識を変え、限りある資源を有効に使い守っていくために、サステナブルという考えが広がってきました。

関連記事:「エシカルとサステナブルの違いは?環境に配慮した言葉の意味を解説」

SDGsとは

SDGsとは

SDGsは「持続可能な開発目標」(Sustainable Development Goals)のことです。

地球の未来を考えて行動を起こさなければ、持続不可能な世界になってしまうという危機感から、世界共通の地球を守るための目標をつくることになり、2015年、国連の場で世界の193か国が合意に至った国際目標がSDGsなのです。

つまり、SDGsとはサステナブルな未来を達成するための手段であると言えます。

SDGsは、国や組織が達成すれば良いものではありません。「誰一人取り残さない」という理念の下に、国や企業だけでなく、すべての個人がその目標の実施者であり利益者であるとされています。

SDGsは、個人でできるところから取り組んでいくことが大切です。

SDGsの17の目標

SDGsには17の目標があります。最近はさまざまな場所で、SDGsのカラフルなラベルを見かけるようになりました。

このラベルはカテゴリを表しており、その下に、ターゲットと呼ばれるより具体的な個別目標が169設定されています。

以下が、SDGsの17の目標です。

SDGs17の目標

  1. 貧困をなくそう
  2. 飢餓をゼロに
  3. すべての人に健康と福祉を
  4. 質の高い教育をみんなに
  5. ジェンダー平等を実現しよう
  6. 安全な水とトイレを世界中に
  7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  8. 働きがいも経済成長も
  9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
  10. 人や国の不平等をなくそう
  11. 住み続けられるまちづくりを
  12. つくる責任 つかう責任
  13. 気候変動に具体的な対策を
  14. 海の豊かさを守ろう
  15. 陸の豊かさも守ろう
  16. 平和と公正をすべての人に
  17. パートナーシップで目標を達成しよう

一人一人のSDGs達成への取り組みとなると、すベてを網羅することは難しく、規模も小さいものとなるでしょう。ですが、小さな社会貢献への一歩と意識改革が、企業や社会を動かすきっかけにもなります。誰一人取り残さない目標達成のためには、個人での取り組みが欠かせないのです。

山陽製紙が取り組むサステナブルな取り組み、SDGs

山陽製紙のサステナブル、SDGsな取り組み

山陽製紙は、製紙業は地球の恩恵なくしては成り立たないと考えています。そこで、設立50年を期に経営理念を刷新。「循環型社会に貢献する製紙会社になる」ことをミッションとして、価値ある紙づくりに日々取り組んでいます。

未来の地球が今よりも緑豊かであること、様々な生命の宿る地球であることを目指して、サステナブルな取り組みを実践しています。これは、先ほどご説明したSDGsのゴールにも該当しています。

クリーンエネルギーの使用

山陽製紙では、再生可能エネルギーを主な電力源とする電力会社の新電力(FIT電気)を導入しており、主に長野県の水芭蕉水力発電所でつくられたクリーンエネルギーを使用しています。

これは、SDGs7「エネルギーをみんなに。そしてクリーンに」に該当します。

男里川清掃ボランティアの取り組み

紙をつくるのにかかせない、伏流水の供給源である男里川(おのさとがわ)を毎月有志で清掃しています。

ゴミを拾ったり、草を刈り取ったり、魚や鳥の住みやすい環境をつくるために、地域の皆さまと協力して、毎月第二日曜日、朝8時から1時間ほど活動しています。

これは、SDGs11「住み続けられるまちづくりを」、SDGs14「海の豊かさを守ろう」を進める活動です。

活性炭処理による高度排水処理設備

山陽製紙の浄水施設

製紙業では多くの水を使用し、また薬品も使用します。その工業排水をそのまま川へ排出することはできません。

当社では、隣接する男里川の伏流水を使用しているのですが、2018年から活性炭ろ過方式浄化処理施設の稼働を開始し、排水を魚が住めるレベルにまで浄化処理しています。

SDGs12「つくる責任、つかう責任」、SDGs14「海の豊かさを守ろう」を推進する取り組みです。

PELP!

不用なコピー用紙を専用回収袋「PELP! BAG」に入れ、山陽製紙に送ることで、今まで捨てられていた紙が、「PELP! PAPER」と呼ばれる再生紙に生まれ変わります。PELP!会員は紙の送付量に関わらず、その 100%再生紙を使って「PELP! PRODUCT」を作ることができます。

さらに、PELP!パートナー会員様同士の交流イベントの開催などを通じて、一社では解決できない課題に対してもパートナーシップを構築し、解決する糸口を発見する取り組みを進めています。

SDGs12「つくる責任、つかう責任」、SDGs17「パートナーシップで目標を達成しよう」に該当します。

PELP!で再生紙に生まれ変わる

1% for the Planet

「1% for the Planet(1%フォー・ザ・プラネット)」は、自然環境保護の必要性を理解する企業の同盟です。

米・パタゴニア社創業者であるイヴォン・シュイナードらが設立、提唱したもので、企業の年間売上の1%を承認された環境保護団体に寄付する取り組みを行っています。

山陽製紙株式会社はこのメンバーに加盟し、「PELP!(ペルプ)」というアップサイクルサービスを通じて生じた売り上げの1%を、自然保護活動を行う団体に寄付しています。

これは、SDGs17「パートナーシップで目標を達成しよう」を進める活動です。

eco検定®・CSR検定への挑戦

山陽製紙では「循環型社会に貢献する」という経営理念や経営ビジョンの実現に向けて、「環境人材」の育成に力を入れています。

東京商工会議所が開催する、『環境社会検定試験(通称:eco検定®)』、企業と社会が連携して社会的課題を解決する意味や「CSRリテラシーの基本」を身につけることを目的とした『CSR検定』(主催:株式会社オルタナ・一般社団法人CSR経営者フォーラム)などの受験を通して、自社の取り組みや社会の課題に対してどのように関わっていくべきか客観的に捉えられる知性を養っています。

2021年10月1日現在、山陽製紙の社員数44人中eco検定®合格者は34人、CSR検定3級以上合格者は27人という結果を残しています。

これはSDGsの目標にぴったりと該当するものはありませんが、環境や社会について考える人材育成は、すべての目標を達成するための基盤になると考えています。

設立50周年時に経営理念を刷新して以来サステナブルやSDGsに繋がる取り組みを実践してきた山陽製紙では、これらの言葉を一時の流行として使うのではなく、これまで通り、描いた目標の実現に向けた活動の積み重ねだと考え、実行していきます。

紙創りを通して喜びを共有する山陽製紙

紙創りを通して喜びを共有する山陽製紙 山陽製紙は創業以来、紙と共に歩んできた再生紙のスペシャリスト集団です。 環境のみならず、様々な社会的な課題に真摯に向き合い、自社の特徴を活かしながら解決のために挑戦する企業のお役に立ちたいと考えています。
  • 小ロットでも発注できる製紙メーカーを探している
  • 製紙・商品開発の相談がしたい
  • 工場見学をしてみたい
…など、ぜひお気軽に山陽製紙にお問い合わせください。
sanyoAdmin

執筆者:山陽製紙

1957年の設立以来、60年余り大阪・泉南市で再生紙に携わってきた紙づくりのプロフェッショナル集団です。 工業用クレープ紙の製造のほか、廃棄されてしまう製造副産物やオフィス古紙などを紙に抄き込みアップサイクルした「オーダーメイド再生紙」や、オフィス古紙の回収や再資源化サービスの「PELP!」など、限りある資源を活用し、循環型社会を実現するため日々取り組んでいます。 小さな製紙メーカーだからこそできる600kgからの小ロットの製紙で、お客様の想いに寄り添った紙づくりを実現していきます。

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