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カーボンニュートラルのために個人でできることは?脱炭素に向けた取り組みを実践しよう

カテゴリー: コラム 投稿日:2022.10.24 / 最終更新日:2024.11.15
sanyoAdmin

執筆者山陽製紙

カーボンニュートラルのために個人でできることは?脱炭素に向けた取り組みを実践しよう
深刻な環境問題である地球温暖化対策の一つとして、近年世界規模で取り組まれているのがカーボンニュートラルです。国や企業だけでなく、個人でできることを一人一人が実践していかなければなりません。

カーボンニュートラルとは、日本語では炭素中立と言い、CO2をはじめとする人為的な温室効果ガスの排出量を植林、森林管理等による吸収量を差し引いて、実質的にゼロにする試みです。

CO2などの温室効果ガスの排出が0の状態であるカーボンニュートラルが達成された社会を脱炭素社会と称し全世界が目標としています。

私たちの衣食住に関わる暮らしで、温室効果ガスの排出を完全にゼロにはできませんが、カーボンニュートラルに向けてどのように排出量を減らしていくことができるのでしょうか。

そこで今回は、カーボンニュートラル、脱炭素社会に向けて、個人でもできることをご紹介していきます。

カーボンニュートラルとは

カーボンニュートラルとは
カーボンニュートラルの「カーボン(carbon)」は炭素、「ニュートラル(neutral)」は中立を指し、日本語では炭素中立を意味します。

カーボンニュートラルは、地球温暖化の要因であるCO2をはじめとした温室効果ガスの排出を実質ゼロにしようという取り組みです。実質ゼロというのは、やむを得ず排出する二酸化炭素については植林、森林管理等といった別の形で吸収し、地球全体でゼロを目指すというものです。

私たちの暮らしで、CO2排出を完全になくすことは不可能ですが、多種多様な生産や消費の現場において省エネを図っていくことはできます。

また、太陽光や風、地熱などの自然エネルギー、再生可能エネルギーの積極的な利用といった創エネも、カーボンニュートラルには必要不可欠になっています。

カーボンニュートラルのために個人でできること

国や企業などの大規模なレベルの生産・消費の問題に対して、最新のテクノロジーや運用の工夫でカーボンニュートラルのためにできることはありますが、個人レベルでも身近なエネルギーの消費やモノの使い方の工夫で温室効果ガスの排出を削減することはできます。

ここではカーボンニュートラルのために個人でできる具体的な取り組みをご紹介します。

電気使用量の節約

身近な取り組みとしてすぐにできるのが節電です。特に、照明器具、テレビ、エアコンの使用時間や使用量は、家庭内で消費される電力の約3割を占めると言われています。
使っていない部屋や廊下などの電気はまめに消す、テレビも見ていないときは消す、エアコンは中間期の利用はできる限り控え、外気冷暖房運転を行うなど、身の回りの電力消費において無駄をなくすことが大切です。

食品のロスをなくす

コンビニやスーパーなどでの買い物時に、陳列棚の手前から買う「手前取り」を行いましょう。

一般的に、陳列棚の奥の方が賞味期限が新しく、手前になるにつれて古くなりますが、すべての人が奥から商品を取ってしまうと、賞味期限に近いものが残されて、最終的には廃棄される量が多くなってしまいます。

最近では、手前取りを実践するとポイントが付いたり割引がされたりするスーパーもあるようなので、そのようなお店を積極的に選ぶのもよいでしょう。

また、できる限り残渣を減らすような料理の方法や食事の仕方も大切です。材料を有効に使う、食べ物は残さないなど小さなことではありますが、コツコツと続けることがポイントです。

移動は車を控えて、公共交通機関や自転車を使う

車は外出時に非常に便利ですが、ガソリンを燃焼させ、多くのCO2を排出します。家の近くに出かける場合は、なるべく自転車や徒歩を選択してCO2の排出を抑えることが大切です。

また、遠出する場合も、一度に人荷を大量輸送できるバスや地下鉄などの公共交通機関を使用すれば、CO2排出の削減に貢献することができます。

近年では、多くの自治体でパークアンドライドという取り組みが行われています。市町村が駅周辺に駐車場を整備し、利用者へ円滑に駐車ができる場を提供することで、公共交通の利用を促すよう配慮しています。

ごみの排出量を減らす

こちらは毎日の積み重ねですが、家庭や仕事場でのごみの排出量をできる限り減らす取り組みです。

紙やプラスチックなどの資源ごみはリサイクルが行われ、再利用されますが、そうではない廃棄ごみは焼却されます。

しかし、生活の中では、衣食住の中でどうしてもごみが発生してしまいます。そのため、できる限り購入したものは大切に使い、購入から消費、廃棄のサイクルを少しでも緩やかにすることが大切です。

ものを大切に使うことがごみの排出量を削減することに繋がるため、身の回りの日用品や衣服を大事に取り扱ったり保管したりすることは、小さなことですが個人でできる重要な取り組みです。
カーボンニュートラルに向けて個人でできること:ごみの排出量を減らす

マイ箸、マイバック活動

先述したごみの排出量を減らすこととつながりますが、飲食店に行った時にはマイ箸を使用し、割り箸の使用をできる限り減らすことで、店から廃棄するごみの量を減らすことができます。また、マイ箸が浸透すれば、割り箸のための木々の伐採も抑えることが可能です。
(※マイ箸は、毎日持ち帰った後に箸も箸箱も洗浄し、乾燥させた清潔な状態で持ち歩くようにしましょう)

他にも、コンビニやスーパーに買い物に行った際、マイバックを持参しレジ袋をもらわないようにすることで、レジ袋の生産過程や輸送過程で排出されるCO2削減に貢献できます。

最近のスーパーでは、マイバック持参時の割引を行ったり、独自のかわいいキャラクターもののマイバックを販売したりすることで、積極的な使用を促す取り組みが行われています。

緑を育てる、緑を増やす

植物は、人や動物、消費活動から排出するCO2を取り込み、O2を作る光合成を行います。

現在、無秩序な森林開発により、多くの木々が世界中で伐採されています。森林の減少は深刻な環境問題の一つであり、企業、国レベルでの対策が必要となってきています。

しかし、私たち個人レベルでも、緑を育てて増やすことでCO2削減に貢献できます。具体的には、家庭菜園やプランターによる緑化計画が挙げられます。

一戸建てでなくても、マンションのベランダなどでも容易に行うことができ、鉢と土と苗や種があればできるため、非常に身近な緑化活動だと言えます。

また、緑は光合成だけではなく、視覚的に癒しを演出することもできるので、観葉植物を家庭内に置いてみることからスタートするのもよいでしょう。

カーボンニュートラルを目指して個人が「紙」を通してできること

ここまで、カーボンニュートラルな社会のために日常で個人ができることをご紹介しました。

それにあわせて、紙作りを通して循環型社会に貢献したいと考える山陽製紙が、カーボンニュートラルを目指して個人が「紙」を通してできることをお伝えします。

FSCマークの製品を選ぶ

カーボンニュートラルに向けて個人でできること:FSCマークの製品を選ぶ
FSCとは、森林管理協議会(Forest Stewardship Council)の頭文字を取った略語で、国際的な森林管理制度を規定して運営している非営利団体です。適切な森林管理のための10の原則と70の基準を定めています。

FSC認証を取得すると、商品にFSC商標を表示することができます。このマークがあるということは、森林伐採に伴う温暖化などの環境問題や社会問題に配慮し、適切に管理された森林から伐採された木々から作った紙製品という消費者への証明となります。

適正に管理された森林から作られたことを示す「FSC」マークの紙製品を選ぶことは、消費者自身も適切な森林の管理を応援していることになり、カーボンニュートラルに貢献していることにもつながります。

資源としてリサイクルする

紙に関して個人レベルで簡単にカーボンニュートラルに貢献できることに、古紙やダンボールを燃えるごみに出さず、古紙回収に出すなどのリサイクル活動が挙げられます。

お住まいの地域ごとに、資源ごみの出し方や出す日は異なりますが、“新聞紙や雑誌はタフロープ(ポリエチレン製の手結束機用平紐)でまとめる、段ボールはまとめて同じ場所に置いておく”などの、家庭内でごみ出しのルールを作ると、家族で声掛けがしやすくなり、習慣となるのでリサイクル活動がしやすくなります。

また、プリンターのインクトナーやペットボトルのキャップは樹脂で出来ているためリサイクルしやすいごみの一つだと言えます。スーパーや量販店ではこれらの回収を率先して行っているところもあるので、それらの回収箱を見つけたら、持って行ってみると良いでしょう。
カーボンニュートラルに向けて個人でできること:資源としてリサイクルする

カーボンニュートラルのために山陽製紙ができること

カーボンニュートラルな社会に向けて、山陽製紙でも個人ができることを実践し、会社全体としても脱炭素を目指した取り組みを行っています。

SBT(中小企業版)

SBTとは、Science Based Targetsの頭文字をとったもので、直訳すると科学と整合した目標設定を意味し、温室効果ガス削減目標のひとつとされています。

具体的には、パリ協定の水準に適合した企業ごとの温室効果ガスの削減目標を指します。

山陽製紙では、2020年度を基準年、2030年を目標年とし、Scope1,Scope2の総排出量を42%削減することを設定しています。
(※Scope1:事業者自らによる温室効果ガスの直接的な排出、Scope2:他社から供給された電気や熱、蒸気などのエネルギー使用に伴う間接的な排出)

再エネ100宣言Re Action

再生可能エネルギーの100%利用を促進する新たな枠組み「再エネ100宣言 RE Action」に、2019年12月から参加しています。

現在、当社にて売電している太陽光発電なども自家使用に切り替えていく予定です。経営理念「環境に配慮した循環型社会に貢献する」の実現の為に再エネ100%を目指します。

エコアクション21

エコアクション21とは、環境省が策定した環境マネジメントシステムであり、山陽製紙は経営理念を刷新した後の2008年より認証を取得し継続して採用しております。

私たちのような中小企業規模でも取り組みやすい環境経営システムの在り方を規定しており、PDCAサイクルを回しながら紙の製造活動におけるCO2排出量の把握や管理を行い、会社全体としてのCO2排出量の改善に努めています。

紙創りを通して喜びを共有する山陽製紙

山陽製紙は創業以来、紙と共に歩んできた再生紙のスペシャリスト集団です。

環境のみならず、様々な社会的な課題に真摯に向き合い、自社の特徴を活かしながら解決のために挑戦する企業のお役に立ちたいと考えています。

小ロットでも発注できる製紙メーカーを探している
製紙・商品開発の相談がしたい
工場見学をしてみたい

…など、ぜひお気軽に山陽製紙にお問い合わせください。

紙創りを通して喜びを共有する山陽製紙

紙創りを通して喜びを共有する山陽製紙 山陽製紙は創業以来、紙と共に歩んできた再生紙のスペシャリスト集団です。 環境のみならず、様々な社会的な課題に真摯に向き合い、自社の特徴を活かしながら解決のために挑戦する企業のお役に立ちたいと考えています。
  • 小ロットでも発注できる製紙メーカーを探している
  • 製紙・商品開発の相談がしたい
  • 工場見学をしてみたい
…など、ぜひお気軽に山陽製紙にお問い合わせください。
sanyoAdmin

執筆者:山陽製紙

1957年の設立以来、60年余り大阪・泉南市で再生紙に携わってきた紙づくりのプロフェッショナル集団です。 工業用クレープ紙の製造のほか、廃棄されてしまう製造副産物やオフィス古紙などを紙に抄き込みアップサイクルした「オーダーメイド再生紙」や、オフィス古紙の回収や再資源化サービスの「PELP!」など、限りある資源を活用し、循環型社会を実現するため日々取り組んでいます。 小さな製紙メーカーだからこそできる600kgからの小ロットの製紙で、お客様の想いに寄り添った紙づくりを実現していきます。

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